紙で環境に配慮する
製品・サービスを共に考えます
2015年にSDGs*1の国連サミット採択以降、
海洋汚染や生態系へ及ぼす影響が問題視されています。
行政・民間企業を中心にエコ素材への関心が
急速に高まっており大王グループでは、
プラスチック代替素材の開発を進めております。
*1 持続可能な開発目標
*2 環境・社会・ガバナンスに重点を置いた経営
プラスチックに代わる高密度で剛性ある硬い紙で、脱プラスチックの代替素材「エリプラ+(プラス)」や、
ラミネート加工なしで接着が可能な「ヒートシール耐油紙」などを開発。
プラスチック製品の素材を「エリプラ+」に代えたり・ラミネート加工をやめて
「ヒートシール耐油紙」にすることで環境に配慮した持続可能な開発目標に貢献することができます。
脱プラスチック新素材
エリプラ+(プラス)はプラスチック代替素材としての使用が見込めます。
高密度で剛性ある硬い紙なので、紙粉や毛羽立ちが少なく加工適性が良好です。
食品衛生法に基づく食品、添加物等の規格基準(厚生省告示370号)に適合を実現し、
米国FDA*3の使用許可リストに収載された物質にて構成された耐水耐油剤を使用しております。
『耐水性』・『耐油性』を付与し、バージンパルプを使用しているので、
食品用一次容器として使用可能です。
プラスチックフィルム不使用のため、電子レンジで温め程度*4の過熱は対応可能です。
生分解性
エリプラ+は6ヶ月で
ほぼ全て分解する結果に
エリプラ+と同時にラミネート紙*5を土壌埋設生分解性試験を6ヶ月間実施。ラミネート紙はフイルムの残留があるのに対して、エリプラ+はほぼ全て分解でき、有効性を実証する結果となりました。
リサイクル性
古紙の原料として
再利用が可能です
耐水・耐油性を付与したエリプラ+をミキサーにかけて、分離テストを実施しした結果、離解性を確認。古紙へのリサイクル原料として再利用することができます。
環境対応の原材料
FSC森林認証紙を受けた
素材でできている
原材料は間伐材配合も可能で、また、環境保全を考慮したFSC®︎森林認証紙を使用しています。FSC®︎森林認証とは、「森林の管理や伐採が環境や地域社会に配慮しているか」を評価・認証する制度です。
*3 アメリカ食品医薬局 *4 調理利用の電子レンジには使用できません *5 片面または両面にプラスチックの薄膜や金属箔などを接着剤で張合せ、積層した紙または板紙
脱プラスチック事例
採用事例(食品)
お菓子の製品に同梱されているプラスチック製のピックで紙製のエリプラ+を採用していただいております。使い勝手を損なうことが無いように工夫を重ね採用に至りました。
採用事例(アパレル)
アパレル業界ではエリプラ+での紙製ハンガーが採用に。今後はクリーニング業界などへの普及を目指します。
食品用途での活用想定例
ラミナート紙からエリプラ+へ
LPGA日本女子プロゴルフや、エリエールレディースオープンでエリプラ+の紙製容器で料理を提供いたしました。フェスやイベントでのご利用に最適です。
設計段階からご相談いただけます
例えば、今までプラスチック素材のスプーンや食品容器を、使用していたが100%紙素材にしたいや、ビニール袋を雨などに強い耐水性のある紙製にできないかなど、様々なご要望にお応えいたします。お気軽にご相談ください。
減プラスチック素材
ラミネート紙からの置換が可能で、ラミネート加工*6をしていないためリサイクル性もあります。
また、透湿性があり、内容物の食感を保つことができます。
多様な基材にヒートシール耐油性を付与でき、両面品の対応も可能で、
プラスチックの使用量を削減することができます。
エリプラ+同様に食品衛生法・食品・添加物の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)の基準に適合し、
ヒートシール層には米国FDA*3準拠の樹脂を使用していますのでご安心いただけます。
生分解性
残留物が少なく、
リサイクルが可能
ヒートシール耐油紙はラミネート加工をしていないため、水に溶かした際に残留物が少なく、離解した原料が古紙へのリサイクル原料として再利用することが可能です。
透湿性*7
ラミネート紙より
透湿性が高い
ヒートシール耐油紙はラミネート紙に比べ、透湿性があるため、水分・油分を含んだ食品に使用した場合、内容物がベタつくこのなく、食感を保つことができます。
食品用途の活用想定例
油・水分がある食品の
包装に適しています
お菓子の商品パッケージやファストフードのハンバーガー・フライドポテトの包装はじめ、様々なシーンでのご利用いただくことができます。ご要望に応じてヒートシール耐油紙の特徴を活かしたご提案をいたします。
*6 透明のフィルム(ポリプロピレンやポリエチレン)で用紙を貼り合わせる加工のこと。 *7 水滴になる前の蒸気状態の水分を生地の外に逃がす性質のこと。
環境保全にできること
FSC森林認証制度は、環境、社会、経済分野の利害関係者によって支持された
国際基準を満たす「適切な森林管理」をされた認証林や
その社会・環境的リスクの低い由来からの原材料が使われていることを意味します。
当社で取り扱っているFSC森林認証紙は、国際的なNGOであるFSC(Forest Steward ship Council:森林管理協議会)の
責任ある森林管理や加工・流通の規格に則り、適切に管理されたFSC認証林、
再生資源およびその他の管理された供給源からの原材料から作られています。
それらは、10の原則と70の基準から成り立っています。
1.FM認証
FM認証を受けている
森林であること
FSCの理念である「環境保全の点から見ても適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理」を具体化したのがFM認証の規格です。最新のFM規格には10の原則、70の基準、更にその下に約200もの細かい指標があり、この規格に沿って審査を受け、大きな不適合がなければ認証を受けることができます。
2.CoC認証
CoC認証を受けている
加工・流通であること
森林から最終的なユーザーに届くまでに、製品は多くの加工製造、流通の段階をたどります。FSC CoC認証はサプライチェーン全体を通じ製品が通る経路を全て辿って、FSC認証原料がきちんと識別され、他の非認証製品と分別されているかを確認するものです。
3.FSC
トレードマーク
FM認証・CoC認証を
取得して使用できる
FSCトレードマークは、森林破壊や違法伐採等の環境・社会的な問題のリスクの低い原材料が責任を持って調達され、使用されていることを意味します。
Merit 1
環境への配慮をアピール
企業の環境保全への積極性をアピールできる。また、FSC®は世界共通マークなので、特にグローバル企業では採用するケースが多くみられます。
Merit 2
SDGsの活動の一貫に
SDGsやESG経営を宣言されている企業・団体にとっては、活動の一貫となり環境保全活動に準拠することができます。
Merit 3
印刷物で活動を訴求
環境対応活動の発信するディスクロージャーや、統合レポート、広報誌などの印刷物にFSCトレードマークを掲載することで活動をアピールできる。
エリプラ+とヒートシール耐油紙についてのよくある質問
Q1
製品化までの流れはどのようになりますか?
ANSWER
はじめに御社の課題をヒアリングし、適切な紙素材をご提案するとともに形状設計から試作品を制作します。機能性のテストを行い、ビジュアルデザインを決定後、量産に移行します。
Q2
エリプラ+(プラス)は容器以外にはどんな用途がありますか?
ANSWER
製品化されたのはハンガーなどですが、設計次第ではPOPのフック素材やプランターにも応用が出来ると考えています。
Q3
エリプラ+(プラス)はどのくらい厚い紙ですか?
ANSWER
ラインナップとしては、0.42mmから最大1.3mmの厚さです。官製はがきの厚さが約0.2mmなので倍以上あり、高密度で剛性ある硬い紙です。
Q4
ヒートシール耐油紙に充分な強度はありますか?
ANSWER
通常のクラフト紙と同等の強度です。※ビニール引き加工しているラミネート紙の方が強度はあります。
Q5
エリプラ+(プラス)とヒートシール耐油紙の回収スキームはありますか?
ANSWER
現状、構築できておりません。大王グループとして将来的には考えていく課題だと考えております。
Q6
エリプラ+(プラス)は印刷することはできますか?
ANSWER
紙なので当然印刷は可能ですが、特殊紙なので対応できる印刷設備が限られます。印刷をご希望の場合は、都度ご相談ください。
企業からお預かりした機密書類を、古紙ではなく、情報としてお預かりし、適切な管理システムのもとでリサイクルする仕組みです。「人・物・金」に次ぐ第4の経営資源である「情報」について、外部等の脅威から保護し、マネジメントしていく仕組みが情報セキュリティマネジメントシステムであり、その仕組みが機能しているか否かを第三者が認証する規格が「ISO27001」です。当社グループでは、機密書類の受け入れから溶解までを適応範囲とし、安全で安価、そして地球にやさしいリサイクルに取り組んでいます。
*1 抄紙機(しょうしき)とは製紙工場において紙を連続的に抄く機械 *2 紙の原料にならない繊維
※本サービス提供:いわき大王製紙(株) 大王製紙(株)三島工場
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